退職・転職時に必要な入管への届出

投稿:2022年6月1日お知らせ , 就労ビザ
退職・転職時に入管へ届出が必要?

入管へ届出をしないとどうなる?

提出先は?オンラインでの届出もできる?

「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザを持つ外国人の方が、そのビザの活動範囲内の仕事内容であれば転職できることをご存じの方は多いかと思います。しかし、退職・転職の際に外国人本人が入管へ届出が必要な点はあまり知られていません。

このページでは、就労ビザで働く外国人の方が退職・転職の際に必要な手続きについて説明します。

退職・転職時に入管へ届出が必要?

就労ビザの外国人が退職・転職する際、会社側が行う手続きには日本人と同様の退職・入社手続きの他、「外国人雇用状況の届出」(ハローワーク)や「中長期在留者の受入れに関する届出」(入管)がありますが、外国人本人が入管へ行う必要のある手続きもあります。

これは「所属機関等の届出手続」と言い、入管法(第19条の16)で退職・転職から14日以内の届出が義務付けられています。

届出は、ビザによって次の通り区分されますので、それぞれのビザに対応する届出が必要となります。

活動機関に関する届出
「教授」「高度専門職1号ハ」「高度専門職2号ハ」「経営・管理」「法律・会計業務」「医療」「教育」「企業内転勤」「技能実習」「留学」又は「研修」ビザの場合。
契約期間に関する届出所属機関
「高度専門職1号イ又はロ」「高度専門職2号(イ又はロ)」「研究」「技術・人文知識・国際業務」「介護」「興行」「技能」「特定技能1号」「特定技能2号」ビザの場合

入管へ届出をしないとどうなる?

14日以内に届出をしない場合や虚偽の届出をした場合には、次の罰則が定められています。

14日以内に届出をしない場合➡20万円以下の罰金
虚偽の届出をした場合➡1年以下の懲役又は20万円以下の罰金

実際には、退職・転職のケースにおいて届出義務違反として上記罰則を受けることはあまりありませんが、ビザの更新・変更申請において、マイナス要素として審査に対し不利益に働く可能性があります。次回のビザ更新・変更申請が不許可となる場合や在留期間が今のものよりも短くなってしまうこともあります。

既に退職・転職から14日過ぎてしまっている場合でも、次回のビザ更新・変更申請に不利益にならないよう、すぐに提出するようにしましょう。

提出先は?

所属機関に関する届出は、最寄りの入管窓口のほかに、郵送とインターネットでも受け付けています。

【郵送の場合】
〒160-0004
東京都新宿区四谷1丁目6番1号四谷タワー14階
東京出入国在留管理局 在留管理情報部門 届出受付担当
【インターネットの場合】
出入国在留管理庁電子届出システムを利用するといつでもオンラインで届出を行うことができます

このページのまとめ

就労ビザで滞在する外国人の方が退職・転職の際に必要な入管への届出は、往々にして忘れがちです。しかし、この届出は入管法(第19条の16)に定められた義務であり、14日以内に届出しない場合やうその届出をした場合には、罰則も定められています。

実際に罰則を受けるとまではいかないにしても、次回のビザ更新・変更申請での審査で不利益に働く可能性はありますので、退職・転職の際には14日以内に届出を行うよう注意が必要です。

当事務所では、退職・転職時に必要な入管への届出をサポートしております。 届出を忘れていた、届出を出さずにビザの更新・変更申請を迎えてしまったなどの理由でお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

行政書士 2019年開業、配偶者ビザをメインに入管への各種在留資格申請が専門。自身の中国・香港・台湾滞在、国際結婚をきっかけに、同じ思いをした経験者として、ビザに悩む外国人をサポートしています。

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